空き家は早めに売却しないと損!4つの方法と税金|相談先や補助金も

マンション売却Q&A

☑相続で空き家を取得してしまった。どうしたらよいの?

売却するとしたらどうすればよいの?

☑売却するのに費用はどれぐらいかかるの?

☑相談先はあるの?

急な相続で不動産を取得してしまったが住む場所はあり、空き家になってしまう…。

思い入れのある実家などであれば、なかなか処分には踏み切れないものです。

しかし、空き家は放置するほど損をしてしまいます。

この記事では、空き家の4つの売却方法から判断方法、掛かる費用や相談先を解説していきます。

空き家は早めに売却しないと損する理由

空き家はすぐに売るべきです。

その理由は空き家のまま持っていてもデメリットしかないからです。

その理由は下記の通りです。

  • 維持に手間や費用が掛かるため
  • 近隣トラブルのリスクがあるため
  • 空き家時間が長いほど売却しにくくなるため
  • 相続空き家であれば3年以内で控除が受けられるため

維持に手間や費用が掛かるため

空き家は所有しているだけで維持するための手間がかかるばかりでなく、税金や維持費がかかってしまいます。

毎年の固定資産税や都市計画税に費用だけでなく、空き家が劣化しないように換気や掃除をしたりするために掛かる費用もあります。

また、長年放置してしまい、特定空き家に指定されてしまうと、税金が通常の約6倍になるペナルティもあります。

近隣トラブルのリスクがあるため

空き家を放置する事で、近隣とのトラブルを引き起こすリスクが生じてしまいます。

庭の雑草や木々が育って隣の家に侵入してしまうかもしれません。

建物の劣化によって、倒壊のリスクが生じるかもしれません。

異臭や害虫等の発生が生じることもあります。

人が住まない住居は思っている以上に劣化が早く、しかも目に届かない分近隣にご迷惑をかけてしまう可能性が高くなります。

空き家時間が長いほど売却しにくくなるため

住居の資産価値は、築年数に応じてどんどん下がっていきます。

そのため、時間がたてばたつほど売却するのが難しくなります。

早ければ早い分だけ、資産価値が残り、売却するための選択肢も多くなります。

相続空き家であれば3年以内で控除が受けられるため

相続で取得した空き家を売却する場合には、3年以内に売却をすると税金が控除になります。

「相続空き家の3000万円の特別控除」や「取得費加算の特例」です。

3年以上を過ぎると税金控除が使えなくなるため、早めに売却することが税金的にもおすすめです。

空き家を売却する4つの方法

空き家は早期売却するほうが良いことがわかりました。

それでは、具体的にどのような方法で空き家を売却すればよいのでしょうか。

  • 空き家付きのままで売却
  • 空き家を解体して売却
  • 不動産会社に買取してもらう
  • 空き家バンクに登録する

空き家付きのままで売却

一つ目は、空き家をそのままの状態で売却する方法です。

売却に為の手間や費用をかけたくない人におすすめの方法です。

メリットは

  • 売却に掛かる費用が少なくて済む
  • すぐに売却活動をすることができる
  • 相続の分配がやりやすくなる

デメリットは

  • 建物が古い場合には売れにくくなる
  • 売却期間中にも劣化が進んでしまう

メリット:売却に掛かる費用が少なくて済む

空き家をそのままの状態で売却に出す場合は、解体して売却する場合と比べて費用が少なくて済みます

掛かるのは、売却活動に必要な費用です。  

参考記事 不動産売却にかかる費用はどれくらい?

メリット:すぐに売却活動をすることができる

空き家をそのまま売却する場合は、すぐに売却活動を始める事ができます。  

前章でも申し上げた通り、空き家売却はなるべく早めに売却しないと損になります。  

売却活動がすぐに始められることはメリットです。

メリット:相続の分配がやりやすくなる

空き家をそのまま売却すると、売却益をそのまま相続分割することになります。

相続のケースによって、土地は〇〇のもの、家は〇〇のものと分割されている場合があります。  

その場合にも、丸ごと売却してしまえば、分割がわかりやすく揉めにくくなるというメリットもあります

デメリット:建物が古い場合には売れにくくなる

空き家をそのままの売却する場合は、建物が古い場合には売れににくなってしまいます。  

とくに、築年数が20年を越していると建物の価値はほぼゼロになってしまう場合が多く、古屋付き土地という形で売り出すことになります。 

また、買い手側としても築20年以内の物件でないと原則住宅ローン減税を受けられない為、売却できる可能性が一気に下がります。

デメリット:売却期間中に劣化が進んでしまう

また、空き家をそのままの状態にしておく為、売れるまでの間は空き家を維持管理しておかなければいけません。  

定期的な換気や清掃をしないと空き家の劣化はどんどん進みます。  

売却できるまでは、近隣トラブルのリスクを抱えたままです。

空き家を解体して売却

2つ目は、建物を解体して売却する方法です。

メリットは

  • 買い手が見つかりやすい
  • トラブルのリスクは少なくなる

デメリットは

  • 解体するのに費用と時間が掛かる
  • 固定資産税が多く掛かってしまう

メリット:買い手が見つかりやすい

空き家を解体して売却する場合は、建物があるより買い手が見つかりやすくなります。  

土地のみの売却であれば、買い手の利用目的によって土地活用がしやすい為です。  

また、土地のみの方が家つきよりも高く売れることの方が多いです。

メリット:トラブルのリスクは少なくなる

また、建物を解体してしまえば維持管理のための手間とリスクも取り除く事が出来ます。  

土地自体の経年劣化もありません。

デメリット:解体するのに費用と時間が掛かる

空き家を解体するには時間もお金もかかってしまいます。  

解体するのに時間がかかれば、売却完了までの時間が伸びてしまいます。  

また、建物付きより高く売れたとしても、解体の費用を差し引くと逆に安くなってしまう場合もあります。

デメリット:固定資産税が多く掛かってしまう

また、空き家を解体する場合には、固定資産税の注意が必要です。  

建物なしの土地の固定資産税は、建物があった時の6倍になってしまいます。  

1月1日時点で、建物があるかないかによって、固定資産税が大きく違ってしまうので解体する際にはきちんとスケジュールしてから行う必要があります。

不動産会社に買取してもらう

3つ目は、不動産会社に買取してもらう方法です。

メリットは

  • 早く売却を完了させることができる

デメリットは

  • 相場より7~8割の価格になってしまう

メリット:早く売却を完了させることができる

不動産会社に買取りをしてもらうことによって、買主を探してもらう仲介よりも早く売却を完了させる事ができます。  

いち早く売却を済ませたい人には大きなメリットです。

デメリット:相場より7~8割の価格になってしまう

ただし、不動産会社に買取りをしてもらうと通常の相場より7〜8割の価格になってしまいます。   

建物が傷んでおり解体が必要そうな場合には、解体代金も差し引かれて査定される事が多くさらに安い価格になってしまいます。

空き家バンクに登録する

不動産会社が扱ってくれない空き家に関しては、自治体が運営する「空き家バンク」に登録する方法もあります。    

空き家バンクでは「家具が残ったままの物件」や「今すぐではなく〇年後に売り出したい物件」の様な特殊な場合でも載せる事が出来ます。  

空き家を探している方とうまくマッチングすれば、すんなりと売却できることもあるので利用してみるのも一つの方法です。

国土交通省:空き家・空地バンク総合情報ページ

空き家を売却する方法はいくつかあるのですね。

私の場合はどれが合っているのでしょうか?

それでは、続いて売却方法の判断の仕方をお伝えしていきます。

空き家を売却するときの判断

空き家の売却方法はどれを選べばよいのでしょうか?

  • 安くなっても早く手放したいなら【買取】
  • 建物にまだ価値がありそうなら【そのまま売却】
  • 築20年以上たった建物なら【解体】
  • 不動産会社が扱ってくれないなら【空き家バンク】

安くなっても早く手放したいなら【買取】

安くなってもすぐに手放したいなら、買取を依頼すると良いでしょう。

買取りであれば、目安として2ヶ月程度で売却完了させる事が出来ます。

建物にまだ価値がありそうなら【そのまま売却】

建物がまだ価値がありそうならば、そのまま売却することを検討するのが良いでしょう。   

家の内部が古くても、建物自体が劣化していなければ、リフォームやリノベーションして住みたいというニーズもあります。

築20年以上たった建物なら【解体】

築20年以上の建物の場合には、解体を検討するのが良いでしょう。

建物自体の価値はほぼ0になってしまう為、そのままではなかなか買い手がつかないからです。

ただし物件が、「再建築不可物件」の場合は、建物を解体してはいけません。

「再建築不可物件」とは、法律上今ある建物を解体してしまうと、新たなる建物が建てられない不動産の事です。    

こちらは、市役所で調べる事が出来ます。  

解体をする前に、一度調べておくのが良いでしょう。

不動産会社が扱ってくれないなら【空き家バンク】

不動産会社に相談したけれど売却が難しそうな場合には、空き家バンクに登録してみましょう。

買主の間口が広がり、売却のチャンスが出来るかもしれません。

また、自治体の支援により補助金等がある場合もあります

空き家売却の為にはどのくらい費用が掛かるのでしょうか?

それでは、続いてかかる費用をみていきましょう。

空き家売却時の費用・税金

空き家を売却するときには、さまざまな費用や税金が掛かってきます。

  • 仲介手数料等の売却に掛かる費用
  • 譲渡所得税
  • 相続登記費用
  • 解体費用

仲介手数料等の売却に掛かる費用

まず、空き家を売却する上で掛かるのが、不動産仲介手数料をはじめとする売却に掛かる諸経費です。

一番大きな費用は、仲介手数料でおよそ売買金額の3%が相場です。

その他の売却時に掛かる費用は、こちらの記事をご参考にしてください。

参考記事 不動産の売却に掛かる費用はどれぐらい?

譲渡所得税

空き家を売却して利益が出た場合には、譲渡所得税を納めなければいけません。

金額は生じた利益に対して、短期譲渡所得(5年以下)であれば39.63%、長期譲渡所得(5年越)であれば20.315%です。

相続登記費用

空き家を相続で取得した場合には、相続登記が必要になります。

およそ5万円程度とみておけばよいでしょう。

解体費用

一番大きな負担となるのが解体費用です。

家の広さや周辺環境によって大きく金額が前後しますが、おおよその目安をお伝えしておきます。

木造坪3~4万円
鉄骨造坪5~6万円
RC造坪7~8万円

解体のことならどんなことでもご相談ください。「解体見積もり無料サービス」

解体するときの補助金・費用を節約するコツ

空き家を解体して売却する場合には、自治体によっては補助金や助成金の制度があるところもあります。

一例として、札幌市では上限50万円として解体費用の3分の1の補助金が、福岡市では一律20万円の助成金が出ます。

詳しくは各自治体のホームページを調べるのが良いでしょう。

急な相続で空き家を取得してしまったら、どこに相談すればよいのでしょうか?

それでは、空き家に関する相談先をお伝えしておきますね。

空き家売却の相談先

急に空き家を相続してしまった時にはどこに相談すればよいのでしょうか?

  • 空き家バンク
  • 信頼できる不動産会社

空き家バンク

空き家バンクは各自治体が主体となって、社会問題化している空き家を解決しようとサポートしてくれるサービスです。

売却以外にも賃貸を希望する人とのマッチングも模索することができます。

空き家でお困りの時には、良い相談先となります。

国土交通省:空き家・空地バンク総合情報ページ

信頼できる不動産会社

空き家をなるべく早く売却するには、信頼できる不動産会社にパートナーとなってもらい進めるのが最良の方法です。

不動産売却には、プロである不動産会社に力を借りるのが早いでしょう。

しかしながら、世の中には数多くの不動産会社があり、どの会社が信頼できるのか見極めるのも一苦労です。

そんな時に役に立つのは、「不動産一括査定サイト」です。

物件の査定金額がわかるだけでなく、複数の不動産会社から自分に合った会社を見極めることができます。

不動産会社の選び方が、不動産売却を成功させるかどうかにカギになります。

参考記事 一括査定サイトの有効活用方法

また、査定サイトによっては、相続に強く、無料相談があるサイトもあります。

参考記事 「相続」「離婚」等の訳あり物件売却に強い一括査定サイト。いえカツLIFEの評判は?

まとめ

この記事では、相続等で取得してしまった空き家の売却方法等を解説してきました。

  • 空き家は維持してるだけでも損のことしかないため、早めの売却が得策である。
  • 売却には4つの選択肢があり、建物の状況や契約内容によってより良い判断をするのが良い
  • 解体して売却を選択した時には、自治体の補助金・助成金を利用するのがおすすめである
  • 信頼できる不動産会社に相談、パートナーになってもらうと売却を成功させることができる

この記事が、空き家でお困りの方のお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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