☑急な転勤辞令でマンションをどうすればいいの?
苦労して手に入れた自分の持ち家であるマンション。
しかし時にサラリーマンなら会社からの急な転勤辞令で違う場所を拠点にせざる終えない状況もあります。
急な転勤の時、今住んでいるマンションをどうするかの選択肢として
- 売却する
- 賃貸に出す
- 空き家にしておく
が考えられますが、どれが一番ベストな選択なのか?
この記事では、急な転勤時にマンションをどうするべきかの判断基準と、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
せっかく手に入れた大きな資産であるマンションを最大限に活用して、後悔しない判断のお役立ていただければ幸いです。
急な転勤時にマンションを売却?賃貸?空き家?判断のポイント

結論から言うと、急な転勤時にマンションをどうするかは、転勤期間を判断のポイントにするのが良いでしょう。
具体的には、
- 転勤期間が短期予定(1年以内程度)
- 転勤期間が中期予定(1年以上3年以下程度)
- 転勤期間が長期もしくは期間未定の場合
が目安として判断が分かれます。
理由も含めて解説していきます。
【転勤期間が短期予定】空き家がおすすめ
転勤期間が短期予定の場合、空き家にしておくことをおすすめします。
短期予定とは具体的に1年以内程度の予定の時です。
一年以内の期間では、賃貸にするにしても短期間の契約者を見つけることは大変難しいです。
また売却にしても売却までの平均期間はおよそ6ヶ月である為、効率は悪くなってしまいます。
参考記事 マンション売却にかかる期間は?
【転勤期間が中期予定】賃貸がおすすめ
転勤期間が中期予定の場合、賃貸に出すことを検討することをおすすめします。
中期予定とは一年以上3年以下程度の予定の時です。
1年以上3年以下程度の期間であれば、空き家のままにするよりも賃貸に出して有効活用するのも良い方法です。
次の章でも解説しますが、メリット・デメリットを考慮しながら判断するのが良いでしょう。
【転勤期間が長期予定もしくは未定】売却がおすすめ
転勤期間が長期の予定もしくは期間が未定の場合は、売却を検討することをおすすめします。
長期にわたる場合には、マンションを維持する費用が負担になってきます。
そのため、売却して資金を確保して住み替えるもしくは仮の賃貸物件に住む方が無難です。

続いて空き家・賃貸・売却のメリットとデメリットについて解説していきます。
空き家のメリット・デメリット

転勤の際にマンションを空き家にしておく事のメリット・デメリットです。
〈メリット〉いつでも戻れる
転勤してもマンションを空き家として維持しておくことのメリットは、いつでもマンションに戻ってこれることです。
急に元の場所へ戻る辞令にも対応できますし、生活拠点として残っている事は安心感を得る事も出来ます。
〈デメリット①〉経済的負担が大きい
マンションを空き家として残しておくことは、新天地の住居と空き家のマンションの二つを維持していかなければいけません。
新天地の住居費に加えて、マンションの住宅ローン返済や維持管理費等も負担しなければいけません。
〈デメリット②〉住居が傷みやすくなる
また、マンションを空き家の状態にしておくと住居が傷みやすいというデメリットもあります。
人が住んでいない部屋は意外と色々なものが傷んできてしまうものです。
最低でも1か月に1回ぐらいは掃除や風を通してあげないと湿気が部屋の劣化を早めてしまいます。
しかも部屋の劣化は、マンションの資産価値を下げる一因になります。
賃貸のメリット・デメリット

転勤の際にマンションを賃貸に出す事のメリット・デメリットです。
〈メリット①〉家賃収入が見込める
転勤中のマンションを賃貸としてほかの人に貸すことがでいれば、家賃収入として不労所得を得ることができます。
また、人が住んで定期的な掃除や換気が行われるため、空き家にするのと比べて住居が傷みにくくなります。
〈メリット②〉維持管理費が経費計上できる
賃貸にすることで、マンションを維持するために掛かる費用を経費として扱うことができます。
住宅ローンの金利や固定資産税、修繕管理費や、補修に掛かる費用も経費として認められ、控除の対象になるため節税面での優遇を受けられます。
〈メリット③〉将来的に戻ってくることが出来る
マンションを賃貸にすることで、転勤が終わり元の場所に戻るときに、同じマンションに戻ってこれます。

ただし、転勤から戻ることを前提とした賃貸には、契約での注意点があります。
こちらで、少しだけ解説します。
賃貸に出すときの注意点『定期借家契約を結ぶ』
転勤の間だけマンションを賃貸に出したいときには、『定期借家契約』を結ぶ必要があります。
賃貸の契約には賃貸期間を定めない『普通借家契約』と、決まった期間だけ貸し出す『定期借家契約』があります。
法律上、借主側の方の権利が守られているので、転勤が終わったので勝手に借主に退去をお願いすることはできません。
そのため、『定期借家契約』であれば、契約期間が定められており基本的に更新が無い為、契約期間が終われば確実に退去をしてもらえます。

定期借家契約だと、借主が付きにくかったり、賃料が安くなるデメリットもあります。
〈デメリット①〉住宅ローンが解消される恐れがある
住宅ローンが完済していないマンションを賃貸に出すと、金融機関からローンを解消される恐れがあります。
なぜなら、住宅ローンは基本的には本人やその家族が住む事を目的として許可された融資の為、賃貸目的の物件には利用できません。
勝手に賃貸として貸し出すと契約違反になってしまう為、まずは金融機関に転勤による賃貸を考えていることの相談をしてから行うのがおすすめです。
〈デメリット②〉住宅ローン減税が受けられなくなる
住宅ローン減税を受けている方は、減税を受けられなくなります。
本人やその家族が住んでいることが条件であるからです。
〈デメリット③〉借主がつかないリスクがある
マンションを賃貸に出したからと言って、借主が付くとは限りません。
立地条件や貸し出し時期・期間によっては借り手が見つからず空き家のままになるリスクもあります。
借り手がつかなければ当然、家賃収入も得ることができません。
〈デメリット④〉借主とトラブルの心配がある
借主が付いたとしても、なにかしらのトラブルが発生した時には自分自身で対応しなければいけません。
例えば、入居者の騒音トラブルや家賃の滞納、退去の際のトラブル等が考えられます。
必ずあるわけではありませんが、このような心配を抱えることになる事は理解しておきましょう。
売却のメリット・デメリット

続いて、売却を選択した時のメリット・デメリットです。
〈メリット①〉売却代金が得られる
マンションを売却することで、売却代金を得ることができます。
売却資金を元に新しい住居に住み替えることもできます。
場合によっては、現在のマンションより条件の良い住居に住み替えることができる可能性もあります。
〈メリット②〉マンションの維持費が無くなる
マンションを売却することで固定資産税や修繕管理費等の管理費用はなくなります。
これらの経費がかかる空き家や賃貸と比べて、経済的負担は軽くなります。
〈デメリット①〉住宅ローンの完済が必要になる
マンションを売却する際に住宅ローンが残っている場合には、住宅ローンを完済しないと売却することはできません。
その際に、売却代金が住宅ローンを下回ってしまう場合『オーバーローン』になる時には、自分で資金を用意して完済させなければいけません。
オーバーローンで、しかも自己資金が用意できない場合には、空き家もしくは賃貸の選択肢をとるか、「任意売却」等の措置を行うしかありません。
参考記事 マンション売却時にローン残高がある場合の対処法
〈デメリット②〉売却に経費が掛かる
マンションを売却する際には、費用が掛かり売却代金から差し引かれます。
不動産会社に払う仲介手数料やローン一括返済の手数料、税金等です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
参考記事 マンション売却に掛かる費用はどれぐらい?
〈デメリット③〉買い手がつかない事もある
マンションを売却に出しても、すぐに売れるとは限りません。
売却活動には平均して6か月ほどかかると言われていますが、物件の条件やタイミングによってはなかなか買い手がつかずに長引く可能性もあります。
売却活動が長引くほど、経済的負担に加えて、売却活動の労力も増えてしまいます。
参考記事 マンションが売れないときの対処法
転勤前と転勤後|マンション売却はどちらが良い?

急な転勤の際にマンションを売却する選択をした時に、転勤前と転勤後どちらが良いのでしょうか?
結論から言うと、どちらでも可能です。
ただし状況によっては、転勤前に売却を済ませなければならない場合もあります。
転勤前に売却を済ませた方が良い人
転勤前にマンション売却を済ませた方が良い方は次の通りです。
- 転勤先で住宅ローンを組んで自宅を購入する予定の人
- 遠方や海外転勤で契約や引き渡しに戻るのが大変な人
転勤先で住宅ローンを組んで自宅を購入する予定の人
転勤先で住宅ローンを組んで自宅を購入する予定の方は、転勤前にマンションを売却する必要があります。
なぜなら、新しく住宅ローンを組むためには、現在のマンションのローンが完済されていなければ基本的にはローンを組むことが出来ません。
その為、先にマンション売却を済ませなければ、転勤先での自宅購入が遅れてしまいます。
遠方や海外転勤で契約や引き渡しに戻るのが大変な人
遠方や海外転勤の場合にも、先にマンションの売却を済ませた方が良いです。
マンションの売買契約や引き渡しには、原則的には本人の立ち合いが必要になります。
そのため、転勤後に立ち合いに戻ってくる労力が大きい場合には、売却を急いだほうがよいでしょう。

転勤に間に合うようにマンションをきれいに売却できるのでしょうか?

期限内に売却が終わらなそうなときのマンションをいち早く売る方法をお伝えします。
【買取】マンションをいち早く売却したい時

マンションを買取で売却をすると、早く売ることが出来ます。
マンション買取とは、不動産会社が買主を探すのではなく、直接マンションを購入する方法の事です。
メリットとしては、売却の手間が省け、売却までの期間が短くすることが出来ます。
ただしデメリットとして、仲介に比べて売却価格が7~8割になってしまいます。

急な転勤で期間が短い場合には、買取も視野に入れて検討するのも選択肢の一つです。
一括査定サイト「いえカツLIFE」なら、仲介と買取の売却方法を一括で比較する事ができます。
「仲介での最高値のチャレンジ査定」「買取の最短売却可能価格と買取時期」を比較する事で、転勤までに間に合うかどうかも検討できます。
参考記事 【仲介/買取/リースバック】の査定額を一括比較できるサイト「いえカツLIE」の評判は?
マンション価格高騰の今が、高額査定のチャンス!?

国土交通省の発表によると、現在中古マンションの価格が急上昇しています。
コロナの影響もあり需要が大幅増加、住宅価格は1.3倍、マンションは1.8倍にもなっています。
今のタイミングなら高額査定で、購入金額より高値の価格がでる可能性もあります。
転勤を機にマンションを売却して、より条件の良い住まいに住み替えられるチャンスがあります。
まずは、一括査定サイトでマンションの現在の価値を知ることをおすすめします!
参考記事 マンション売却一括査定サイト比較ランキング
まとめ
この記事では、急な転勤辞令で所有しているマンションをどうすればよいかについて解説してきました。
- 転勤の予定期間の長さによって、判断するのがおすすめの方法である。
- 1年未満の短期間の場合には、維持費はかかるが空き家にしておくのがおすすめ。
- 1年以上3年以下の場合には、賃貸にして物件の有効活用するのもおすすめ。
- 長期または帰ってくることは未定の場合には、売却が無難。
- マンション売却する時には、次の自宅をローンを組む人や遠方の転勤には、転勤前に売却をする方は良い。
- 期間が迫っている売却の際には買取も選択肢の一つ。
急な転勤辞令はその後のライフプランにも大きく影響を与えます。
この記事を参考にして、より自分が後悔しない選択のお役に立てていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、有難うございました。
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